Memo

#糖琉 #琉椛
ガチャリと音を立てて兄さまが部屋に入ってきた。
「ただいま」
ベッドでクッションを抱えうずくまっている僕を見つけると、
「糖衣!?大丈夫か。どこか具合わりぃのか?」
焦った声を出して駆け寄ってくる兄さまに安心する。
兄さまの額が僕の額に触れる。
「良かった、熱は無いみたいだな」安心したような笑みを浮かべる。
「どうしたの?今日は遅くなるって言ってたのに」
「ああ、思った以上に早く終わったんだ。夜飯食べたか?動けそうなら──」
コンコンとノックが響く。
「糖衣くん、いる?今から夜ご飯作ろうと思うんだけど、一緒にどうかな」
主任さんの明朗な声。兄さまが立ち上がり、ドアを開くと主任さんは目を丸くし、瞬かせる。
「あれっ、琉衣くん!?どうしてここに⋯⋯」
「終わったから帰ってきた」
「そっか、夜ご飯どうする?良かったら3人分作っちゃうけど」
「あ──⋯」
そう言葉を伸ばしながら、兄さまがこちらを振り返る。
「糖衣どうする?」その声音には心配の感情が見て取れる。
「あっ⋯⋯」
2人の目線を一身に受けて、喉がつっかえる。
(食べたくない)